1963年のある日、モスクワのシチューキン名称演劇大学は湧いていた。学生たちの卒業制作「セチュアンの善人」が見事な出来だったからである。善人が救われるためには悪事を尽くすしかないというドイツの戯曲家ブレヒトの寓話劇を観るために、小説家のエレンブルグや ...
「墜落の報道を受け、一部のイラン人は祝賀の花火を上げ、強硬派の指導者の死に歓喜しているように見えた」との専門家の発言も[ライシ大統領らの棺の周囲に集まる市民=2024年5月21日、イラン西部・タブリーズ](C)AFP=時事 ...
国家存続を賭けて、予算半減という不可能なミッションに挑んだ「オペレーションZ」。あの挫折から5年、新たな闘いが今、始まる。防衛予算倍増と財政再建――不可避かつ矛盾する2つが両立する道はあるのか? 目前の危機に立ち向かう者たちを描くリアルタイム社会派小 ...
3月に決着した次期戦闘機の輸出をめぐり、連立を組む自公の協議は難航した。発端は公明党が突如として反対に転じたことだが、その支持母体の創価学会は「強く反対していたわけではない」という。その奇怪な脈絡の底流にあるのは、池田大作名誉会長の死去と自民党裏金問 ...
自民党は4月の補欠選挙で3敗を喫し、保守王国の島根においても歴史的大敗で議席を失った。それでも与党関係者が「岸田さんは座して死を待つようなことはしない」と語るように、これまで独断専行を繰り返してきた岸田総理が、今国会中に解散総選挙に踏み切るとの憶測は ...
3月末の統一地方選での与党・公正発展党(AKP)の敗北は、国民に“大国復活”の夢を焚き付けてきたエルドアン大統領の政治手法に、限界が近づいていることを示すのかもしれない。旧宗主国としての自負をにじませた「新オスマン主義」外交は、ガザを起点に流動化した ...
第四章では、尾原さんは「反・東大」の流れの中で、大学と学問という立ち場から敢然と立ち上がった、東京高等商業学校――一橋大学に言及する。それは「官」と「民」の文脈にはなく、「官」の中での「半・東大」的かつ「汎・東大」的主流である。そもそも商業教育は軽ん ...
本日(5月19日)公開の「週末に読みたい海外メディア記事」でも取り上げたように、米テスラのロビー活動・公共政策チーム幹部の退社が注目される。テスラとホワイトハウス、あるいはCEOのイーロン・マスクとジョー・バイデン大統領の関係は最近、決して良好ではな ...
プーチン大統領が5月16日、中国を訪問した。その2日前の14日、米国のジョー・バイデン大統領は、中国製のEVやソーラーパネル、鉄鋼などへの関税を大幅に引き上げる方針を発表している。“習近平の中国”に対してさらに接近しようとするロシアと、そこからさらに ...
ウクライナへの侵攻が開始されて以降、ロシアは学校教育の場で「特別軍事作戦」の正当性を認知させる数々の施策を導入している。昨年9月の新学期から導入された11年生(日本の高校3年生に相当)用の歴史教科書は、メディンスキー大統領補佐官とモスクワ国際関係大学 ...
4月下旬、チェコ共和国エネルギー安全保障担当特命大使ヴァーツラフ・バルトゥシカ氏が、日本のエネルギー関係省庁や企業関係者らと会談するため来日した。都内で単独インタビューに応じたバルトゥシカ特使に、チェコのエネルギー脱ロシア化の現状を聞いた。
先進国最低レベルの医師不足にある韓国で、医学部の定員増が打ち出されたことから研修医の9割が職場離脱、医学部教授3000人超が辞表を出す大混乱が発生した。エリート叩きで人気取りを狙った政権の思惑もあるようだが、多くの国民は医師の利権確保に冷めた目を向け ...